――シリーズ作としては、タイトルの形式が違いますが。
コンテスト(星屑きらら杯)の方針で、審査終了まで作者を公開しないことになっていました。だったら、タイトルで作者がわかるのも都合が悪かろうと。
実際は、作者を伏せるのは厳格な取り決めではなかったようですが。
――題材もコンピューターゲームから、アナログゲームに変わりました。
プロットを構成しているうちに、自然とこの形になった。なじみの薄い題材だが、ある種のたとえ話として見てもらえばいいと思います。
少しフォローしておきますが、実際のアナログゲーマーにとって、「健全」と認めてもらえるかどうかは死活問題です。
学校のサークルや、市民センターなどの公共施設を利用している場合、活動を続けられるかどうかがかかっていますから。
ですから、作中のとあるキャラクターの言動は、アナログゲーマーの平均的な意見ではないことを補足しておきます。
――コメントに「某コンテストに間に合わなかった」とありますが、これは?
現在の「Free Game Classic」の前身のコンテスト、その第1回に応募するつもりでした。3分ゲーコンテストは休止していましたので。
ところが、3分ゲーコンテストと違って3分の縛りがない分、思ったより作るのに時間がかかってしまった。
――次の回にまわすことは考えませんでしたか?
言いたいことがあって作ったものだから、さっさと公開したほうが良いと考えた。時が経てば、意味も変わってしまうかもしれませんから。
――作者の意見と作品はイコールではない、ではなかったでしょうか?
だとしても、私がメッセージを込める分は勝手だ。
――それは、作品を隠れ蓑にしているようにも思えますが。
物を作るには、そういう方式論もあるということです。
――「言いたいこと」とは何だったのでしょうか?
それを口でペラペラ説明できるのなら、わざわざ作る必要はないでしょう。